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2004/09/30: 魔法遣いに大切なこと

 魔法遣いに大切なことを見た。ちょっと気が弱い訛りのある少女が、東京に出てきて魔法士の研修を受け、魔法士になる話。ま、かわいい女の子の魔法遣いの心の葛藤をほのぼのに描くってアニメかな。こういうのが好きな人は好きなんだろうけど、ちょっと見ていて辛かった。

 あの世界、魔法使いが簡単に魔法使えて、しかも、かなり自由度が高い魔法ばっか使ってる。その一方、魔法がある法律の元に使用を制限されていたりしていて、それ程自由に魔法を使えなくなっている。しかも、魔法使いの立場はそれほど強くないみたい。この世界設定はかなり矛盾を孕んでいるというか、強引に感じる。ま、ほのぼの物語だからいいんだけど、魔法を焦点に当てている割にはあまり深く問題設定してないんで不満ぶんぶんである。

 主人公は自分の使う魔法が本当に人のためになっていないことを悟って苦しむみたいなんだけど、バカ過ぎる。そういう問題は魔法ではない普通の人としての仕業であっても同じことなんで、魔法だからという根拠が希薄。そして、この少女の葛藤のある解決で物語は終わるんだけど、小事中の小事って感じだし。少女のちょっとした成長物語でしかなかったんだな。ま、見ている人はかわいく魔法を使うシーンとかに心を奪われているんだろうが、ああいうの邪魔なんだよ。

 このアニメ自体は各話各話丁寧に作られていて、ストーリーも分かり易くていいんだけど、このアニメから分かる新発見とかないんで、自分で想像をめぐらしてああいう設定を加えると面白いなとか脳内補完しながら見てた。そういうことしないとまともに見られないアニメだったということ。でも、複線的に面白いストーリーを感じさせるものはあったけど、12話の中には語ってくれなかった。というか、最近こういうアニメばっかりになったんだろうかと、溜めに溜め込んでいるアニメをなかなか見れないでいる。

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