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2003/11/24: イラク問題

 毎日のように米兵が死んだりしている。トルコでテロが起きたりもした。でも、そういうのは外面的な出来事に過ぎないんではないのかなと思う。イラクの状況は新聞で読むぐらいしか知らないので間違っているかもしれないが、テロを行っている連中の組織がかなり崩壊してしまって、その危機感からテロ攻勢を行っているんではないのかなと感じる。

 テロ組織へのもっとも効果的な攻撃手段は経済的基盤を奪うことである。そういう組織はそれ自身の生産力は持たなく、ひたすら関連企業やら支援国家やら支持者からの寄付やらに依存すると思う。そして、テロ組織は武器持ってなんぼなので、高価な武器を購入したり国々を移動するための工作やらにかなり金、それも現金を必要とするんではなかろうか。最近のイラク国内の動乱では貯めてきた武器を放出している状況。ヘリやら航空機やらが落ちたり、戦車にも積極的な行動があるということはその証拠でもある。

 その一方、案外米軍の行動が外に出ていない。これはかなり重要な作戦を遂行していることの現れでもあろう。イラク占領はメディアを活用した作戦であり、これは米軍自体が多くの武器を使用するための根拠を得るための手段であったと思うが、今回のテロ組織根絶を狙う作戦はあまりきれいなものとは言えないので、外に出ないものなのであろう。それは、米軍がかなり困窮していることの裏返しでもある。

 両軍死力を尽くして行動しているからこそ、米軍の死者が毎日のように出る。物量で敵わないイラクのテロ組織は、米軍のイラク占領作戦時よりは多くの死者を米軍に出すことに成功しているだろうが、ジリ貧な状況に直面していることであろう。米軍以外の他国の軍に手を出したり、トルコでテロ事件を起したりして強がってアピールすることで、新たな多くの支援を他のイスラム教徒から引き出すよう模索もしているんだろう。

 米軍対テロ組織という戦争の構図は戦線を作らない散発的な戦闘だから、米軍に絶対的な有利があるわけではなく、あくまで消耗戦である。米軍は各地に隠れている武器を没収したり、組織的に行動しているテロ組織の部隊を一々壊滅させたりと大きな成果は得られないが、確実な方法を取るしかない。結局時間の問題なので、米軍がどれだけ我慢できるかというところである。

 でも、なんでこうも米対イスラムという構図になるのか分からない。別に反米なる行動をひたすらとったところで得られるところはほとんどない。米は軍事国家というより経済国家なので経済を主戦場にする方がいいと思うんだが。米は経済が軍需産業に依存しているところがあるので、米に兵器を使う目的を与えさせないことの方が多くの打撃を米に与えると思うんだが。イスラム教自体戦争の中から生まれた宗教だししようがないのかな。イスラエルの問題も絡んでいるのであろうけどね。